スティーブくんと一緒

スティーブくん(バイクの愛称)とイチャイチャする毎日の記録なのにゃー

モヤモヤ

非常時になんですが

映画を観てきました。

Fukushima50です。

門田さんの原作を映画化されたと知り

あのとき、どのようなことが起きたのかを

知りたくて観に行ったのです。

渡辺謙さんや佐藤浩市さんが出演されるということも

観に行った要因です。

 

真実を知っている訳ではないので

あれこれ評論するのもおこがましいけれど

いくつかモヤモヤする点がありました。

 

ひとつは、たぶん本人に近づけて演出されていると思われる

吉田所長さん達、現場の方々のリアルさに対して、

菅首相や東電の幹部のへんな脚色に違和感を覚えました。

 

あの時の原発で、大変な状況のなか、いのちをかけて

事故に対応される姿には、胸をうたれました。

そして、事故のときにすぐに対応できる訓練を

日頃から積んでおられたことが想像できました。

自分たちが、故郷を守るのだという気迫も伝わってきました。

 

そこを強調するために、他をゆるいかんじにしたのかな。

 

米軍の「TOMODACHI」作戦のことも、軽いかんじだった。

あの作戦のあと、被ばくされた方々が大変な後遺症に

苦しんでおられるのに。

 

最後にオリンピックにふれていたけど、復興五輪をアピールしたくて

作ったのかとドン引きしました。

 

私は一度も泣けなかった。館内は、たくさんのすすり泣きで

満ちていたけれど、泣けなかった。

 

この映画の全てを、真実と思われる方々もあるだろう。

おそろしいことだと思う。

歴史は、勝った人が語っていくと言うけれど。

 

私は自分が見てきた被災地のことしか知らないけれど

復興はまだ途中なのに、完了したかのような言い方はおかしい。

 

被災地にボランティアに行った時、

泥出しをさせてもらったお寺の奥様が

「忘れさられることが寂しくて怖い」

とおっしゃっていました。

 

モヤモヤしたけど、東日本大震災を忘れてしまいそうな毎日に

警鐘を鳴らしてはくれた映画でした。