スライダー
スライダーというパーツがある。
転倒のダメージから、エンジンや車体を守ってくれる。
私のスティーブくんは、紅いスライダーを取り付けている。
きっかけは
夏に遠距離のツーリングで、友人が転倒した際にスライダーが取り付けられていたおかげで自走して帰ってこられたのを目の当たりにしたからだ。
結構な衝撃で、スライダーは削れて曲がっていた。
でも、エンジンは無事だったのだ。
正直なところ、スライダーをダサイと思っていた。
付けようという意識は全く無かった。
関心も薄かったのだが、その立派な働きぶりを見て、辺りを見回すとサーキットでレースに参戦している友達たちのバイクにはもれなく装着されていた。
そうか。そのうちと言っていたら、友達のバイクに追突してコケた。
友達のバイクを壊し、スティーブくんもラジエーターが壊れ、自分もポッキーズ(鎖骨を折ったバイク仲間)に仲間入りした。
そのうちというのは、自分はコケないという根拠のない自信があったときのお気楽な心構えからくる、のんびりした姿勢だった。
痛い目にあって、ようやく防げることは予防しようと思った。
と言っても、なにしろ鎖骨骨折中のため、工具に力が入らない。
結局は、様々にお世話になっている先輩ライダーにお願いした。
本当にありがたかった。
いつもありがたい。
装着したからといって油断してはならないけど、心強く、御守りになっている。