適材適所
バイクは大きく分けて
「オンロード」と「オフロード」という2タイプに分類される。
オンロードは、舗装された路面を走ることを前提に作られている。
オフロードは、山道や砂利道などの未舗装の路面を走ることを前提に作られている。
スティーブくんは「オンロード」で、もっぱら舗装された道を走る。
しかし、ふと、
脇道に入るとか、寄り道するとかして、未舗装の道を選んでしまうことがある。
この先に何があるのか知りたくなるのだ。
ある夏の朝6時。
一人で二番目によく行く場所を目指した。
山腹にある見晴らしのいい場所だ。
何も障りになる事象が無かったので、いつもより随分と早く到着した。
すぐ戻るのが惜しい気がして、気になっていた脇道に入ってみた。
路肩に生い茂る植物に絡まれながら、ブイブイと山の上に向かう。
やたらと砂利が転がっているようになり、ついには未舗装路になった。
道路幅は狭い。
Uターンするにも、もう少し条件の良いところで行いたい。
深い轍の上に砂利が転がっていて、ハンドルをとられそうだ。
一瞬たりとも気が抜けない。
スティーブくん、がんばれ！となだめながら
しばらく走ったら、広い場所に出た。
石標もあって、ちょっとだけ整備されている。
恐る恐る方向転換した。
恐る恐るサイドスタンドを立てる。
恐る恐るバイクを降りて、記念撮影する。
帰り道は、下り坂のため、よりスリリングだった。
なんとか無事に帰宅出来た。
怖かったな。
スティーブくんの車体も泥ハネが酷い。
全身筋肉痛になった。
これがオフロードバイクなら、どうだろう。
タイヤの食いつきも、操作性も、姿勢も、快適らしい。
実際、ツーリング仲間の多くは両方のタイプを乗り分けている。
友達のセローにちょっと浮気心が起きたこともある。
でも、またスティーブくんと挑戦してみたい！と思うのだ。
