肩書き
美術館で仕事をしていたら
知らない男性に「ごくろうさまです。おお、いいね。展示にふさわしいね。」
と声をかけられた。
嬉しかったので、愛想良くした。
あとで、人間国宝の作家さんだと知った。
以前に、ゴルフ場で仕事をしていたときにも
同様に、
知らない男性に「おつかれさま。そういう風に作業するんだなあ。」
と声をかけられた。
その人は一部上場の会社の会長さんだった。
私のような下々の行きずりの者に、そういう声をかけるって
どういう心境なのかと思った。
いずれにせよ、私は働く喜びというか、生きる悦びを感じさせていただいた。
行きずりの知らないものだから、声をかけてくれたのかなとも思ったけど
そうでもない。
そんな人は、毎日何十人、何百人とすれ違う。
でも、働く人に声をかけることの出来る人は、そうはいない気がする。
とても珍しいから、あの人はどなたですか?となる。
ところでライダーの世界では、
そういう肩書きは関係ないから、
偉いひとだろうとクズ野郎だろうと(どんな人を指す?)
みんな対等だ。
マナーや安全運転や、バイクを大事にしているかどうかが
評価される。
やさしくて、ある意味厳しい。
そういう場所だから、自分らしくいられるなと思う。