遺稿に対する意向
特攻隊で亡くなった父方の伯父の遺稿集についてである。
遺稿をWordに入力して、
両親に確認してもらい
今日、最後の修正を終えた。
これで納稿できるとほっとしたのもつかの間
父が
伯母の文章や、伯父の上官だった方の文章を載せたいと
言い出した。
伯母の文章はともかく
もう亡くなっている人の文章を引用させていただくのは
手続きが必要だよとか
遺稿だけで良いのではないのとか
言い含めても
譲らない。
しまいには、お前達(母と私)は関係が薄いから
考え方が違うとか言い出す。
まったく始末に負えない。
いろいろな人の文章を載せると、人物像に厚みが増すかもしれない。
しかし薄まる部分もあると思う。
かといって、そんなに執着があるわけでもない。
でも、いつか来る父との別れのときに
きっと「あのとき言う事をきいてあげればよかった」と
後悔するんだろうなと思うのだ。
だから、言う通りにしようと思うけど
面倒なんだよ。ようするに。
こんなふうに意見がぶつかりあうのは久しぶりだ。
懐かしいような、情けないような。
うっとおしいけど愛しくて甘やかな時間だと思う。