林道とイノシシ
私の住んでいる街は
山々に囲まれた掌の中にある。
ちょうど生命線のあたりに林道が走っている。
伐採が頻繁に行われている山ではないし
公園に指定されている区間もあるので
滅多に人は通らない。
山菜やキノコの季節には、車を路肩に寄せて
山に入っている人はいる。
それでも、一時期クマの出没が多くなり
山菜採りを控えるようになった気がする。
そんなわけで、スティーブくんと
我が物顔で林道を走っていたら
人には会わなかったが
イノシシに遭った。
ぶつかったら、負けるなと思った。
スピードをゆるめて
アクセルをふかしてみた。
立ち止まってジッとこちらを見ていたが
谷の方へ駆けていった。
林道のルートの中でも、深いところで遭ったので
人工物が出てくるとほっとした。
ハングライダーやパラグライダーの基地らしき場所に着いた。
まさかイノシシは出て来まい。
スティーブくんとひと休みした。
植物が生い繁りクネクネした林道を
運転することに集中していたので気付かなかったけど
空は快晴だった。